山留め工事の費用
全ての工事の内訳と同じように
費用がかかる項目があります。
1.材料費、2.工事費、3.諸経費の
大きく3つの項目からできています。
1.材料費
材料費の多くを占める鋼材は、できればリースとなります。
つまり、仮設中に借りて工事が終わったら返すということです。
打設して、打設したまま敷地に残して返さない場合には
その鋼材は買い取りとなります。買取になれば
リースよりも高くなります。
また、材料費の中にリース代の他に鋼材の運搬費がかかります。
期間1~2か月程度の山留めの場合には
鋼材のリース代よりも運搬費の方が高いです。
2.工事費
工事費は、工事をする職人の人件費や工事にかかる費用です。
打設工事費、支保工設置費、引き抜き工事費などが含まれます。
一般的に材料の量が増えるとその分工事費も増えます。
敷地が狭かったり、敷地までの道路が狭い場合には
材料が細かい材料で運ばれてくるので
現場の工事費は2~3倍になることもあります。
3.諸経費
山留め工事費の1~2割程度です。
会社を存続させるための工事利益もこの中に含まれます。
費用(コスト)の事例
よくありそうな事例として次のような山留を計画するとします。
掘削する必要がある深さを地下室を
つくる場合と想定して3mくらい。
その場合には、その深さと同じくらいの
根入れが必要になります。
しかし、その計算は
地盤調査を行った結果をもとに計算します。
1.材料費
鋼矢板をⅢ型。腹起しと切梁をH350と想定し
計算すると、鋼矢板は28.63t。
その他腹起し切梁等の鋼材で約5.2t。
運搬費を7tトラックで搬入と搬出で
計算すると22台くらい必要になります。
で、160万円~200万円くらいでしょう。
2.工事費
同じく、160万円~200万円くらいでしょう。
3.諸経費
全体工事費の1~2割程度であると計算すると
4.合計山留め工事費
上記の金額幅で計算すると350万円~480万円
くらいの金額になってきます。
上記の金額は、あくまでも純粋に山留にのみかかる
費用の計算ですので、その他に土の掘削や埋め戻し
水替え費、敷き鉄板、敷地条件などの費用を合計すると
実際にかかる合計費用は、その2~3倍になりますので
山留め工事が必要な場合には
早めにご検討し、全体の費用を抑えておくことが大切です。
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